家づくりで後悔したくない方必見!失敗例から学ぶ
憧れのマイホームを建てるにあたって、デザインや間取りなど様々なこだわりを持つ方が多いのではないでしょうか。
しかしこだわりばかりを気にして家を建てると、いざ生活を始めたときに不便を感じることがあります。
せっかくの家づくりで後悔しないためには、実際の失敗例からあらかじめ注意点を学んでおくことが大切です。
そこで今回は、以下のポイント別に家づくりの失敗例とその対策についてご紹介いたします。
- 間取り・収納の失敗例
- 設備・仕様の失敗例
- 設計の失敗例
- 費用の失敗例
将来的にマイホームを建てたいと考えている方、家づくりの失敗リスクをできる限り抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
家づくりで後悔しないために
家づくりは人生において特に大きな買い物であり、誰もが「絶対に失敗したくない」という思いで臨むものです。
内外装など自分好みのデザインに設計できるのは家づくりの魅力ですが、より快適な暮らしを実現するためには「どんなポイントに注意して設計すれば良いか?」を知ることが非常に大切です。
注文住宅は分譲住宅と違い、施工主が設計についてなど様々なことを決める必要があります。
家が完成するまでは自分で見て触れて確認することができないため、完成した家と理想の間にギャップが生じるケースは珍しくありません。
このギャップを少しでも埋めるため、「このような設計は○○という弊害が出る」などのリスクをあらかじめ学んで自分の家づくりに活かしましょう。
▼【住宅のプロが教える】本当の後悔しない家づくりとは
家づくりで後悔した失敗例:間取り・収納
間取りや収納は、自分や家族のライフスタイルを特に考慮すべきポイントです。
間取りや収納については、以下のような失敗例が多く見受けられます。
間取り・収納の失敗例①:生活動線が長くなってしまった
広々とした室内空間は魅力的ですが、生活動線を考えずに間取りを決めると「日頃の家事がしづらくなる」という問題が生じます。
例えば、洗濯機からベランダまでの距離が長かったり、冷蔵庫や食器棚がキッチンカウンターから離れ過ぎている空間では、効率的に家事を進められずストレスが溜まるものです。
まずは日常生活での自分や家族の行動パターンを時間帯・曜日に分けてイメージし、それぞれが快適に過ごせる動線を考えましょう。
その動線に基づき、ハウスメーカーと相談しながら間取りを考えるのをおすすめします。
間取り・収納の失敗例②:収納が使いづらくなってしまった
すっきりとした生活スペースで日々を過ごしたいのであれば、収納の機能性は重視するべきです。
収納についてのよくある失敗例としては「生活スペースを広く取り過ぎて収納が少なくなった」「布団や衣類のサイズを考えずに収納を作ってしまった」、「収納の扉が生活動線の邪魔になる」などがあります。
間取りと同時に、収納の広さや配置も考えることで上記のような問題を解決できます。
生活スペースと収納スペースのバランスに加え、どこの収納に何をしまいたいのか?それにはどれくらいのスペースが必要か?という機能性にも注意しましょう。
収納の扉についても、生活動線をイメージしながら邪魔にならない開閉方法や向きをチェックしておくと安心です。
間取り・収納の失敗例③:家の中が外から見えてしまう
間取りの設計では「外からの視線」を考えずに失敗する例が少なくありません。
特に道路に面した土地に家を建てる場合、外からの視線を遮れないのに大きな窓を設置するとプライベート空間が丸見えになってしまいます。
また、玄関の向きによってはドアを開けると家の中が見えてしまったり、隣家の住人と目が合って気まずい思いをすることもあります。
外からの視線対策は設計の時点ではイメージしづらいポイントですが、建築予定の周辺情報をよく確認しておきましょう。
道路や隣家の玄関・窓の向きを把握しておくと視線の動きをイメージしやすくなり、プライバシーを十分に守る間取りづくりに役立ちます。
家づくりで後悔した失敗例:設備・仕様
家の設備や仕様は、心身ともに健康的な毎日を過ごすために大切な要素です。
設備や仕様については、以下のような失敗例がよく見られます。
設備・仕様の失敗例①:冷暖房の効率が悪かった
冷暖房の効率が悪くなるというデメリットが潜んでいます。
断熱性や気密性に欠ける素材で家を建てた場合、冷暖房の効率が悪くなれば、夏場や冬場を快適に過ごせなくなるうえ、光熱費も割高になります。
対策として断熱性・気密性に優れた素材を選び、開放感のある間取りでもデメリットをカバーできるような工夫を施すことが大切です。
例えば吹き抜けにする場合、天井にシーリングファンを設置すれば冷暖房の空気が適度に室内を循環するため効率の低下を防げます。
また、使用する冷暖房器具は空気が室内に行き渡りやすい位置に配置されているか、広さにあった器具であるかをチェックしておくのをおすすめします。
設備・仕様の失敗例②:音が気になってしまった
家族が室内を移動する際の足音、近隣の駐車場から聞こえる車のエンジン音など「音」への対策も家づくりでは見落としがちなポイントです。
例えばリビングや玄関など、人の出入りが多い場所にトイレを設置したことで、来客時に音が聞こえてしまわないか気になってしまうケースも珍しくありません。
このような問題は、間取りを決めるときに生活音のボリュームや聞こえる範囲をイメージすることで回避できます。
夜は静かにくつろぎたい家族と、夜の間に家事を済ませたい家族のどちらもストレスを感じなくて済むよう、リラックススペースと家事スペースが隣接しない間取りにするなど、それぞれのライフスタイルに合わせた工夫を心がけましょう。
家づくりで後悔した失敗例:設計
家全体の使い勝手や快適性の決め手となる「設計」については、以下のような失敗例が多いです。
設計の失敗例①:照明やコンセントが使いづらかった
「玄関に自動照明を設置しなかったため荷物の多いときに不便を感じた」という例はよく見受けられます。
また、コンセントの配置数を重視するあまり使い勝手が悪くなったり、家電と距離があるためその都度延長するのが面倒になる、といった失敗例もあります。
照明とコンセントのどちらも、実際の生活をイメージしながら配置を考えてみましょう。
間取り図に家具・家電を書き込み、生活動線や家電を使う位置などを決めていくと照明やコンセントの適切な配置が分かります。
細かいですが、こうした少しの対策で快適性が大幅に向上するため、家づくりにおいて注目するべきポイントのひとつです。
設計の失敗例②:日当たりや風通しが悪くなってしまった
間取りを決める段階ではイメージが難しい日当たりや風通しですが、立地条件や土地の方角に応じて工夫をしないと生活に支障が出る恐れがあります。
特に北向きの家は一日を通して日光が入りにくいため、南側にリビングやワーキングスペースなどの滞在時間が長い部屋を確保しておくと良いでしょう。
また、キッチンや浴室など頻繁に換気したいスペースの窓は、防犯のために小さいものを選ぶと安全です。
家づくりで後悔した失敗例:費用
家づくりでは、費用との兼ね合いをみながら間取りや設備などを決める必要があります。
ここで、家づくりにおける「費用」で失敗した例をご紹介します。
費用の失敗例①:予算がオーバーしてしまった
家づくりでの費用は基本的に「建築費」や「土地代」に加え、保険料や住宅ローンの手続き料なども必要です。
また、地盤が弱い場合は「地盤改良費」、建て替える場合は「解体費用」など、状況に応じて発生する費用もあります。
費用の全体像が見えないまま予算を組めばオーバーすることがあるため、注意しましょう。
予算オーバーを防ぐには、事前の見積もりで費用の合計を把握する必要がありますが、ハウスメーカーによって金額は変わります。
そのため、複数のハウスメーカーで詳細な見積もりを作成してもらい、納得のいく金額で依頼しましょう。
費用の失敗例②:ランニングコストが高くなってしまった
家づくりに必要な費用だけに注目した結果、その後のメンテナンス費用を考慮しておらず苦労している方は多いです。
例えば小さな子どもがいる家庭の場合、室内の落書きやオモチャをぶつけることによる傷・汚れが頻繁に生じます。
傷・汚れが目立ちやすい素材を使っていると掃除やセルフの修繕ではカバーしきれず、業者への修繕依頼により思わぬ出費が生じる可能性があります。
家族構成や生活習慣から、将来的に起こりうるメンテナンスの必要性を加味しつつ、掃除がしやすく傷の付きにくい素材を選ぶなどランニングコストを視野に入れた計画を立てましょう。
まとめ
家づくりではおしゃれなデザインや広々とした室内空間に注目しがちです。
しかし、家族全員のライフスタイルや快適性への影響、費用など様々なポイントを考慮しなければ、暮らしやすい家は手に入りません。
初めての家づくりで分からないことが多くても、ありがちな失敗例と対策法を学んでおくと役立ちます。
そのうえで信頼できるハウスメーカーと協力して間取りや設計などを考え、後悔のない家づくりを実現しましょう。
この記事の監修
アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
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