漆喰壁(しっくいかべ)にリフォームする際の費用相場を解説
「漆喰壁を施工してデザイン性や機能性を高めたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
漆喰壁は、真っ白な壁だけではなく凸凹感のある壁に仕上げられ、空間の雰囲気を変化させられます。一方で漆喰壁へのリフォームを検討する際は、費用が気になるかたもいるでしょう。
そこで、この記事では漆喰壁にリフォームする際の費用相場をご紹介します。
漆喰壁の概要やメリット・デメリット、費用を安く抑えるポイント、施工事例も紹介していますので、リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
漆喰壁とは?
漆喰壁とは漆喰を用いた内装仕上げ材の一種です。漆喰は水酸化カリウムを主原料としています。
水酸化カルシウムは、石灰石を焼いた後に水を加えると完成します。漆喰壁は洋風や和風を問わず採用されやすく、デザイン性の高さも特徴です。
また、石灰石はサンゴ礁が長期間かけて変化したものであるため、漆喰は自然由来で体に優しい素材といえるでしょう。
漆喰の安全性については、以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
【関連記事】漆喰は体に悪いって本当?体に悪いといわれる理由と本当に危険かを解説
漆喰壁のメリットとデメリット
次に漆喰壁のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
漆喰壁のメリットは以下が挙げられます。
- 耐火性が高い
- 調湿効果を期待できる
- 抗菌作用がある
- メンテナンスが容易
漆喰は建築基準法で不燃材料として認められており、耐火性に優れています。また、ビニールクロスなど他の内装材に比べると、調湿効果も高いです。
漆喰壁には細かな穴が開いていることから、湿気をコントロールしやすくなっています。他にも漆喰はアルカリ性が強いため、カビや細菌の繁殖を防ぎ抗菌作用も高められます。
漆喰壁の小さな穴に酸性が強い匂いが入ると、アルカリ性で中和されて消臭効果も期待できるでしょう。
さらに、漆喰は静電気を発生させないため、ごみやほこりの付着が少なくメンテナンスも容易です。落書き程度であれば消しゴムで消すときれいに落とせます。
漆喰壁の汚れの落とし方は、以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
【関連記事】漆喰壁の汚れを落とす方法6つ | 頑固な汚れも綺麗になります
引用元:国土交通省|〇不燃材料を定める件
デメリット
漆喰壁のデメリットは以下が挙げられます。
- 施工に時間がかかる
- ひび割れの可能性がある
漆喰は材料費に加えて施工に時間がかかります。
初期費用は割高になりますが、長い目で見るとメンテナンスの負担が少ないためコスパで検討してみるといいでしょう。
また、施工時の環境や下地の影響によってひび割れが生じるケースもあります。
強い地震によって建物が揺れた場合においてもひび割れの可能性が考えられます。
そのため、下地処理から仕上げまで適切な方法で施工することが大事です。
DIYの場合は適切な下地処理や仕上げが難しい場合もあるので、不安なときは業者に依頼しましょう。
デザインや間取りなどについてお悩みの場合は、アットホームラボの無料相談会ページをご覧になり、申し込みを検討してみてください。
漆喰壁のリフォームを業者に依頼する場合の費用相場
漆喰にかかる費用の相場は、1㎡あたり約4,800〜9,600円です。
内訳として材料費や下地処理費、作業費などが含まれています。
〈参考費用〉
「漆喰を塗る前に元のクロスを剥がすかどうか」「壁の下地の補修が必要かどうか」など、施工前の壁の状態によっても費用が変動します。
漆喰壁のリフォームをDIYした場合の費用相場
漆喰壁のリフォームをDIYした場合は、1㎡あたり1,000〜1,600円程度が相場です。
これは最寄りのホームセンターやインターネット通販で販売されている漆喰の価格相場です。
壁の状態によっては下地材も必要になりますが、1㎡あたり1,000円程度で購入できます。
よって、6畳(約25㎡)で漆喰と下地材を必要とする場合は、約5万〜6万5,000円程度です。
ただし、施工する際の必要な道具を購入する場合は、それ以上の費用がかかります。
漆喰壁の費用を安く抑えるポイント
ここからは、漆喰壁の費用を安く抑えるポイントを5つご紹介します。
- DIY
- 漆喰壁が得意な業者に依頼する
- 相見積もりをとる
- 予算を伝える
- 面積を狭くする
各ポイントを確認し、実践してみましょう。
ポイント①:DIY
DIYは自分で施工をするため、人件費がかかりません。
ホームセンターなど手に入る商品の中には、漆喰が予め練られているものがあり、すぐに使うことができます。
業者に依頼するのと比べて安く済むDIYですが、養生するためのテープや漆喰を練るためのコテなど、たくさんの道具が必要になります。
施工時に必要な道具は以下をご覧ください。
- 金コテ 又は プラスチックコテ
- コテ板
- マスキングテープ
- 養生テープ
- ブルーシート
- 軍手
- バケツ(下地材用)
- ローラー(下地材用)
など、以上を合計すると1万円程度かかります。
すべて揃えるとそれなりの金額になってしまうのでDIYを考えている人は道具にかかる費用も含めて検討しましょう。
ポイント②:漆喰壁が得意な業者に依頼する
DIYでも人気の漆喰ですが、塗り慣れていないとヒビが入りやすく、補修が上手くいかない場合があります。
また、漆喰のように機能性のある素材は、きちんと施工をしないと効果が十分に発揮されない可能性もあります。
元々、漆喰塗りは経験豊富な業者への依頼が基本です。
キレイに仕上げるためには高度な技術と手間を求められる施工であるため、DIYの補修よりもプロにメンテナンスをお願いすることをオススメします。
ポイント③:相見積もりをとる
漆喰壁の施工を業者に依頼するときは、相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取ると、金額を比較できて安く施工できる業者を選べます。
3〜5社程度から見積もりを取って、金額を比較してみてください。
なお、相見積もりを取るときは、各業者にその旨を伝えることも大事です。
理由は相見積もりの旨を業者に伝えなければ「依頼を受けられる」と思うケースもあるからです。
また、各業者に同じ希望内容を伝えると、施工内容などで食い違いがなくなり、より適切な金額の提示を受けられるでしょう。
ポイント②:予算を伝える
業者にあらかじめ予算を伝えると、予算内でできる施工内容を提案してくれます。
業者と自分の金額的なミスマッチを防ぐためにも予算を伝えておいたほうがいいでしょう。
「予算は○○万円で△△のような仕上がりが理想」と伝えると、業者も見積もりを作成しやすくなります。
予算に余裕があるときは、金額別に見積もりを作成してもらうのも方法の1つです。
予算の下限と上限を業者に伝えることで、費用を抑えつつ理想とする漆喰壁の施工に近づきます。
ポイント②:面積を狭くする
当然のことながら施工面積を狭くすれば、費用を抑えられます。予算に応じて施工面積を検討してみるといいでしょう。
しかし、施工面積を狭くし過ぎると、漆喰壁のメリットを受けづらくなります。たとえば、抗菌効果や消臭効果が低下する可能性があります。
一度施工して「もう少し面積を広くしたい」と追加で依頼すると割高になる場合も。施工面積を決定する際は、慎重に検討してください。
漆喰壁の施工事例
次にアットホームラボの漆喰壁の施工事例を紹介します。
LDK
リビング・ダイニング・キッチンの大きな空間を白い漆喰壁で仕上げることで、明るく広々とした空間を得ることができます。
キッチン
漆喰壁には消臭効果があるので、LDKが一体のお部屋でも食事の臭いが残りにくくなります。
脱衣洗面室
洗濯物や浴室からの湿気が気になる脱衣室・洗面室ですが、漆喰壁の調湿効果でジメジメも気になりにくくなります。
トイレ
こもりがちなトイレの臭いも、漆喰壁の消臭効果が期待できます。
まとめ:漆喰壁の費用について
漆喰壁は自然素材を活用したデザイン性の高い内装材です。
調湿効果や耐火性の高さなど、さまざまなメリットが魅力的です。
一方で費用が割高になる点や施工に時間がかかる点など、少なからずデメリットもあります。
特に費用面が気になるところですが、業者に依頼する際は相見積もりを取ったり予算を伝えたりして、精査しましょう。
施工事例も参考にしながら漆喰壁を取り入れる箇所を検討してみてください。
自然素材を使った家づくりに強いアットホームラボでは、こだわりや性能、施工事例などがわかるパンフレットを無料プレゼントしております。
ぜひ、資料請求・お問い合わせからお問い合わせください。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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