平屋5人家族の住まいに最適な間取りは?必要な坪数・費用・事例を解説
家族5人で平屋に住む場合、坪数や間取りはどのようにして決めれば良いのかは悩みがちなポイントです。
本記事は平屋5人家族の最適な間取りや快適に暮らせる間取り決めのコツ、必要な坪数・費用などを解説します。
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平屋5人家族の住まいに必要な間取り
家族5人が平屋に住むなら、「4LDK」または「3LDK」の間取りが必要です。
以下のポイントを考慮して、どちらの間取りにするか決めましょう。
- 現状と将来的に考えている家族構成
- 子供たちの年齢差
- 家事動線
- 収納計画
- 家具や家電の配置イメージ
4LDK
4LDKは通常2階または3階建てになるため階段の上り下りが必要となり、高齢の家族は移動が困難なだけでなく家族間で顔を合わせる機会も少なくなります。
しかし平屋であればワンフロアなのでバリアフリー化しやすく、家族と同じフロアを共有するため顔を合わせる機会が多いというメリットがあります。
なおかつ個室が多いため、家族それぞれのプライベート空間やワークスペースを確保しやすいことも魅力です。
ただし個室の多さは生活動線が広がりやすく、収納スペースの確保が難しいというデメリットにもつながります。
3LDK
3LDKは4LDKよりも部屋数が1つ少ないぶん生活動線をコンパクトにまとめやすいこと、収納スペースを設けやすいことがメリットです。
また、4LDKほど広い土地を必要としないため建築費用を抑えられます。
一方で3LDKは部屋数にゆとりがないため、ワークスペースが確保できなかったり来客を泊める部屋がなかったりと不便に感じる場面が出てくる可能性があります。
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平屋5人家族の間取りを快適にするコツ
平屋に5人家族で快適に住める間取りにするには、以下のポイントを押さえることが大切です。
収納
まだ幼く年齢の近い子供が2人以上いる場合は、個室の数をフルに活用して夫婦の部屋と子供部屋を造っても良いでしょう。
その場合、子供部屋にもしっかりと収納スペースを設けておくことをおすすめします。
子供の成長と共に物は多くなりますが、将来的に子供が独立して部屋が空き、収納が少ないと物が雑然とした状態のまま放置せざるを得ません。
そこで収納スペースを多めに確保しておけば、子供部屋が空いたときに使わない物をきれいにしまっておけます。
これにより、空き部屋を居室や客間などに有効活用することが可能です。
コンセントの数
将来的に空いた子供部屋を活用するにあたって、コンセントも設置しておくとさらに部屋の汎用性が高まります。
ただし居室としての活用を視野に入れる場合はコンセント数や位置も考慮し、エアコンやテレビ線の設置も検討しましょう。
生活動線
先述の通り、4LDKのような部屋数の多い間取りは家事動線が長くなるうえに各部屋の空間も狭くなる恐れがあります。
LDKを中心として回遊動線を取り入れたり、洗面所・浴室・キッチンといった水回り設備を一ヵ所にまとめるなど、部屋の配置を工夫して生活動線を短くしましょう。
生活動線が短いぶん、各部屋のスペースを広げやすくなります。
水回り設備の数
水回り設備はできるだけまとめた方が間取りはコンパクトになりますが、身支度に追われる朝の時間帯はトイレや洗面所が混雑する可能性があります。
2階建て以上の住宅は各階に水回りを設ける場合が多いため家族間で取り合いが起こることはありませんが、平屋での5人暮らしとなれば設置の仕方に工夫が必要です。
トイレや洗面台のボウルを2つ設置する、家族が並んでも混雑しないよう洗面台の幅を広げるなど、設計士と相談しながら対処しましょう。
将来的なリフォームの可能性
将来、平屋から2階建てに増築するなどのリフォームを視野に入れている場合は建物の構造に注意しましょう。
2階建て住宅の重量に対して基礎が弱いと、耐久性を上げるためリフォーム時に地盤改良工事と基礎工事が必要になります。
場合によっては改めて新築を建てた場合よりも費用が高くなる恐れがあるため、将来的なリフォームの可能性も慎重に考えておきましょう。
平屋5人家族の間取りに必要な坪数
国土交通省が公表している”住生活基本計画における居住面積水準”にて、多様なライフスタイルを取り入れて豊かな住生活を送るには、以下の算定式で出した面積とするのが望ましいと記載されています。
- 単身者:55㎡
- 2人以上の世帯:25㎡×世帯人数+25㎡
つまり、5人家族全員が快適に過ごせる平屋としては150㎡(45坪)程度の面積が求められます。
ただし子供が10歳以下の場合や就寝用の部屋をまとめるなど、家族の年齢やライフスタイルによっては45坪未満の広さでも問題なく生活できる場合もありますが、最低でも35坪の広さは確保したいところです。
押さえておきたい「建ぺい率・容積率」
例えば土地が45坪ある場合、そのまま45坪の住宅を建てられるというわけではありません。
建築基準法では「建ぺい率・容積率」という、土地の坪数に応じて住宅の広さに上限が設けられています。
- 建ぺい率:土地の面積を占める建築面積(建物を上から見たときの面積)の割合
- 容積率:土地の面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合
一般的な住宅は土地に対して建ぺい率60%・容積率200%程度の割合が多いですが、地域の種別によって割合の上限は異なります。
40坪以下の平屋5人家族の間取りで必要な工夫
コストパフォーマンスを重視して40坪以下の面積に抑えながら平屋を建てる場合、快適に暮らせる広さの部屋と収納スペースの両立は困難に思えるのではないでしょうか。
そんなお悩みの解決手段として、ロフトの設置がおすすめです。
ロフトは平面的な部分ではなく縦方向の立体的な余剰スペースを利用するため、限られた坪数の土地でも空間をフル活用して収納スペースを増やせます。
なお、ロフトは「天井の高さが1.4m以下・床が直下階の面積 2分の1以下」であれば階とみなされず、容積率に算入されません。
平屋5人家族の間取りに必要な費用
5人家族が暮らす部屋を建てるにあたって、3LDK・4LDKそれぞれの間取りに必要な費用の目安は以下の通りです。
- 3LDK(35坪):1,000万~
- 4LDK(35坪):2,000万~
ただし依頼先の標準坪単価や建材などによって比喩が大きく異なる場合もあるため、工務店やハウスメーカーに確認しましょう。
なお、アットホームラボでは施工費用を分かりやすくするため、以下の通り「家の大きさ」で価格を設定しています。
- 34坪:1,969万円
- 36坪:2,040.5万円
- 38坪:2,156万円
- 40坪:2,211万円
- 42坪:2,238.5万円
- 44坪:2,255万円
上記の価格で間取りは自由にお打ち合わせいただけます。
まとめ
家族5人が暮らせる平屋を建てるには、最低でも35坪以上の広さで3LDKまたは4LDKの間取りがおすすめです。
限られた坪数の土地で建ぺい率・容積率を考慮しつつ、快適に暮らせる広さの部屋と収納を両立させるには、生活動線を短くしたりロフトを設置したりといった工夫をしましょう。
また、将来的に子供部屋が空いたときの汎用性やリフォームの可能性も考慮し、しっかりと計画を立てたうえで設計を決めましょう。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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