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注文住宅の打ち合わせで設計士と話す内容や注意点について解説

家づくりの知識2024.02.13

注文住宅を建てることは、多くの人々にとって人生で最も大きな買い物です。

自分の願いを反映した住宅をきちんと建てるためには、設計士との打ち合わせが欠かせません。

家づくりにおいて最も重要なフェーズの一つともいえるでしょう。

 

しかしながら、一般の人が建築や設計に詳しいわけではありません。

何をどう話すべきか、特に注意を払うべきことは何か、多くの人が戸惑うのではないでしょうか。

不安を抱えて打ち合わせに臨むと、後々「こんなはずではなかった」と後悔する恐れもあります。

 

本記事では、注文住宅の打ち合わせで設計士とどのように話を進めるべきか、何に注意すべきかを詳細に解説します。

 


 

 

注文住宅の打ち合わせで設計士と何を話す?

注文住宅の打ち合わせで設計士と何を話す?

注文住宅の打ち合わせで設計士と話す内容は多岐にわたりますが、その目的は「顧客のニーズに適した家を設計する」ことにあります。

 

設計士はまず、今の住まいでの困りごとや不満な点をしっかりと聞き出します。

新居での生活をより快適にするための重要なステップです。

設計士はこれらの情報をもとに、新居ではどのような間取りが解決策となるかを提案します。

 

具体的な部屋の面積や部屋数についての要望はもちろん重要です。

しかし、設計士はさらに、お客様がどのような生活を送りたいかを詳しく聞きます。

たとえば、リビングで家族と多くの時間を過ごしたい、または独立した書斎が欲しいなどです。

さまざまな生活スタイルに基づいて、最適な大きさや形、機能性を提案します。

 

さらに、地域の気候や地形も家づくりにおいては非常に重要な要素です。

設計士はこれらの地域特性を考慮に入れます。

具体的には、雪が多い地域では雪の重みに耐えられる屋根の設計をしたり、海が近い場所では塩害に強い材料を選んだりします。

 

注文住宅の打ち合わせでは、お客様のニーズに深く対応することが求められます。

単に間取りを決めるだけでなく、未来の生活全体をデザインする仕事です。

そのため、自分が何を求め何が必要なのかをしっかりと考え、設計士と共に家づくりを進めていくことが大切です。

 

【関連記事】注文住宅の打ち合わせのコツ8選と注意点についてわかりやすく解説

 

 

注文住宅の打ち合わせの内容と回数

注文住宅の打ち合わせの内容と回数

注文住宅の打ち合わせは一度きりではなく、いくつかのフェーズに分かれて行われます。

各フェーズでの内容と回数は、建築会社やプロジェクトの規模によって異なる場合があるので注意が必要です。

 

ここでは、「工事着工前」「建築中」「完成後(引き渡し前後)」の3段階に分けて解説します。

 

 

工事着工前

工事着工前の打ち合わせは、多くの基本的な決定が行われるため非常に重要です。

一般的には10〜15回程度の打ち合わせが行われます。

 

序盤の打ち合わせでは、おおまかな計画とビジョンが共有されます。

予算・土地条件・おおよその設計イメージといったことが中心的なテーマです。

 

打ち合わせが進展すると、さらに具体的な要素についての議論が始まります。

ここでの重点は、間取りや設計の詳細、素材の選定、必要な設備などです。

 

打ち合わせ終盤では、提案された設計図や仕様書に対する確認と修正が行われます。

建築中の設計や仕様の変更は、コストや仕上がりが思い通りにいかなくなることがあります。

 

できる限り建築後の変更がないように、工事前に工事内容を決めきることがポイントです。

この段階で最終的な承認を得るため、慎重な確認が必要です。

 

 

建築中

建築が始まったあとも、定期的な現場での打ち合わせが必要です。

このフェーズでは1〜4回程度の打ち合わせが行われます。

 

現場工程が仕様書通りに進んでいるかどうかの現場確認を行います。

書面でイメージ仕切れなかった工事においては、現場で高さや配置、大きさを確認します。

この時期にはすでに多くの構造ができ上がっているため、その時点での実際の形状や大きさ、配置等を確認し、必要な調整を行います。

 

変更工事や追加工事の要望がある際は、ただちに現場担当に伝える必要があります。

完成間近での打ち合わせでは、細部の仕上げやインテリアに関する話し合いが中心となります。

 

 

完成後(引き渡し前後)

完成後にも打ち合わせを1〜2回行うことがあります。

引き渡し前の打ち合わせでは、最終的な確認と、何か不具合や改善点がないかのチェックをします。

設計士や施工管理者が立ち合い、納得がいくまで各部屋を確認します。

 

引き渡し後に行う打ち合わせはオプションである場合も多いのですが、省略はしないほうがよいでしょう。

実際に住み始めることで、初めて気がつく点や、さらなる改善点などが見えてくるからです。

設計士と再度相談することで、その後の生活をより快適にするための調整やアドバイスを受けられます。

 

 

注文住宅の打ち合わせで注意すべき7つの点

注文住宅の打ち合わせで注意すべき7つの点

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注文住宅の打ち合わせで注意すべき点としては、以下の7つが挙げられます。

 

  1. 予算の上限を設定しておく
  2. 建てたい家のイメージと優先順位を決めておく
  3. おおよそのスケジュールを立てておく
  4. 打ち合わせの内容は記録する
  5. 不安なことや疑問に思っていることは聞く
  6. サンプルチェックは大きなもので確認する
  7. 小さいお子さんがいる方は事前準備をする

 

順番に見ていきましょう。

 

 

注意点①:予算の上限を設定しておく

注文住宅の打ち合わせにおいて重要な点の一つが、予算の設定です。

最初に設定する予算は、建築工事だけではなく、その後の維持費や将来のリフォーム費用にも影響を与える要素となります。

予算を明確にしておくことで、設計士もそれに合わせて設計を行えるので、無駄な出費を抑えられるでしょう。

 

一般的には、初期の打ち合わせで設計士に対して予算の上限を明示し、その範囲内で計画を進めていきます。

要望やこだわりのあるカスタマイズが多くなるほど費用がかさむため、自分の要望と予算とをしっかりと天秤にかけましょう。

 

予算の設定は、設計士だけでなく施工者や材料提供者との間でも共有されるべき情報です。

予算がクリアに設定されているかどうかで、プロジェクト全体がスムーズに進行するかが決まります。

 

 

注意点②:建てたい家のイメージと優先順位を決めておく

自分がどのような家を建てたいのか、イメージと優先順位を明確にしておくことも重要です。

設計士はプロフェッショナルですが、クライアントの頭のなかにあるイメージを読み取ることはできません。

したがって、初めの打ち合わせで「こんな家に住みたい」というイメージを伝える必要があります。

 

イメージと並んで重要なのが優先順位です。

たとえば、広いリビングが欲しいのか、省エネ性に優れた家がよいのかなど、具体的な要望と優先度を考えてみましょう。

設計士はそれに合わせてより具体的な提案ができるようになります。

 

 

注意点③:おおよそのスケジュールを立てておく

注文住宅を建てるのは時間のかかる作業であるため、最初の打ち合わせである程度のスケジュールを設定しておくことは大事です。

スケジュールが明確であればあるほど、それに合わせて各種手続きをスムーズに進められるので、未然にトラブルを防げるでしょう。

 

はじめの打ち合わせでは、設計から着工、完成までのおおまかなタイムラインを設計士と共有してください。

これにより、いつ頃から建築作業が始まるのか、いつ完成して引き渡しとなるのかといった目安がわかり、計画的に物事を進められます。

 

 

注意点④:打ち合わせの内容は記録する

打ち合わせの際に出た内容・提案・課題などは、きちんと記録しておくことが重要です。

口頭でのやり取りが多い場面では、あとになって意見や約束が食い違い、トラブルの原因になることも少なくないからです。

 

筆記や電子メモを使って、打ち合わせ中に話されたポイントや納得がいく提案、疑問点や次回までの宿題などをしっかりと記録しておきましょう。

あとで振り返るだけでなく、設計士や関係各方面とのコミュニケーションを明確にするための貴重な資料です。

またこの記録は、次回の打ち合わせの際にも活用できます。

過去の打ち合わせで話された内容を参照しながら、新たな議論や提案を進めることが可能です。

 

大規模のプロジェクトになればなるほど、このような記録が全体をスムーズに進める大きな助けとなるでしょう。

 

 

注意点⑤:不安なことや疑問に思っていることは聞く

疑問点や不安要素がある場合には、設計士に対し積極的に尋ねましょう。

建築に関する知識や経験がないお客様側が、不安や疑問を抱えるのは自然なことです。

それを打ち合わせ中に遠慮してしまうと、あとで大きな問題を引き起こすかもしれません。

コストに対する疑問、工程についての不明点など、聞いたことであれば何でも質問するべきです。

結果として理解が深まり、満足度の高い家づくりができるでしょう。

 

また質問することで、設計士自身も注文者の要望や懸念点をより深く理解でき、それが設計に反映される可能性が高まります。

疑問や不安を質問することは、良い意味での相互作用を生む可能性があるため、積極的に行いましょう。

 

 

注意点⑥:サンプルチェックは大きなもので確認する

サンプルチェックは、打ち合わせにおいてとても重要なものです。

特に壁の色や床材、照明など、家全体の印象に影響を与える要素については、慎重な確認が必要となります。

 

さらに、重要なのは色彩の面積効果です。

面積が小さいサンプルだと、それが広がったときの印象が大きく変わることが多いからです。

たとえば、小さな色見本で気に入った色でも、実際に大きな壁一面に塗られたときの印象は異なる可能性があります。

 

また、その色が他の要素、たとえば床材や家具とどのように調和するかも考慮すべきでしょう。

そのため、可能な限り大きなサンプルでチェックすることが大切です。

 

 

注意点⑦:小さいお子さんがいる方は事前準備をする

小さいお子さんがいる場合には、事前の対策を怠らないようにしましょう。

打ち合わせは長時間になる可能性が高く、お子さんが飽きたり不機嫌になったりする可能性が高いからです。

打ち合わせ場所に保育スタッフがいるか、キッズスペース・授乳室が完備されているかをチェックしましょう。

これらの設備があれば、打ち合わせ中も安心してお子さんを預けられます。

 

ない場合には、お子さんを家族や友人に預かってもらう、あるいは一緒に来る人にお願いして見てもらうなど、別の算段を考えましょう。

また、打ち合わせの日程を決める際には、お子さんの機嫌がいい時間帯、食事やお昼寝の時間などを考慮に入れることも重要です。

 

 

注文住宅の打ち合わせで準備しておくとよいもの

注文住宅の打ち合わせで準備しておくとよいもの

注文住宅の打ち合わせは、一生に一度かもしれない大きなプロジェクトであるため、できるだけ効率的で具体的な議論を進めるべきです。

そのためには事前の準備が欠かせません。

たとえば以下のようなものを用意しておくと、打ち合わせがスムーズに進展する可能性が高まります。

 

  • 家族構成とライフスタイルについてのメモ
  • 予算計画
  • 参考にしたいデザインや間取りの画像
  • 地元の気候や地形に関するデータ
  • 既存の不満点や改善したい箇所のリスト

 

こういったものを準備することによって、設計士はお客様側がどのような条件で、何を望んでいるのかを把握しやすくなります。

 

 

アットホームラボは設計士と直接打ち合わせも可能

アットホームラボは設計士と直接打ち合わせも可能

住宅業者においては多くの場合、営業担当者との打ち合わせが主題となります。

弊社・アットホームラボではその構造を一新しました。

私たちは設計士とお客様が直接対話できる環境を提供しています。

このアプローチにはいくつかの利点があります。

 

まず、設計士自身がプロフェッショナルであるため、お客様のご希望を直接専門的な視点で汲み取ることが可能です。

結果、より細かいニーズに応えたプランの提案が可能となります。

 

次に、営業担当者を介さずに設計士と直接話すことで、無駄なコミュニケーションをしなくて済みます。

必要な調整や変更もスムーズに行えるメリットがあります。

 

さらに、設計士と直接対話することで、設計のプロセス自体にお客様が深く関われます。

これも注文住宅を「自分たちの理想とする家」にするためには、欠かせない要素です。

専門性の高いアットホームラボのスタッフが対応しますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

まとめ:注文住宅の設計士との打ち合わせについて

注文住宅の打ち合わせは、自分自身や家族が過ごす未来の住まいを形作る重要なプロセスです。

本記事では、打ち合わせにおける主要なポイントと注意事項を詳細に解説しました。

 

設計士はプロフェッショナルですが、完全に人の心を読む力はあるとは言えません。

したがって、できるだけ理想に近い注文住宅を建てるためには、誤解のない円滑なコミュニケーションが必要不可欠です。

注文住宅を建てようと思っている人は、一日も早くその住宅に住みたいと考えることでしょう。

 

しかし、焦ることなく慎重に打ち合わせを重ねることが、結果的には望み通りの家を手に入れるための近道であると認識しておくべきです。

本記事を参考にして、注文住宅を建てるにあたって設計士と理想的な打ち合わせができるようになっておきましょう。

設計士との打ち合わせについてご相談したい方は、お問い合わせページをご連絡ください。

 

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この記事の監修

アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士


2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。

 

 

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