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雪国で中庭のある家を建てられる?実現可能な間取りや注意点をご紹介

雪国の家の工夫2023.03.02

中庭はプライベートが確保しやすく、安心して過ごせる空間です。

 

新築住宅の建築の際、中庭の設置を考える人も多いでしょう。

 

雪国の住宅では、中庭を作る際に注意が必要だと言われています。

 

しかし、決して不可能というわけではありません。

 

本記事では、雪国で中庭がある家を作るときにはどのようなポイントをおさえるべきか、間取りの実例をまじえて詳しくご紹介します。

 

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雪国で中庭のある家は実現可能なのか

雪国でも中庭のある家を建てられます。ただ、実際に中庭を作るとなると、雪国ならではの問題が脳裏に浮かぶのではないでしょうか。

 

大雪が降る冬季、中庭に大量の雪が積もってしまったら…?ましてや豪雪地帯だったらさらに心配になりますよね。

 

確かに中庭の形によっては排雪しにくく、生活空間に影響が出てしまう可能性は考えられます。そのため、雪国で中庭を作る場合、選択できる形に制限がかかる一面があるのは確かです。

 

 

中庭の種類

一般的な中庭の種類をご紹介します。とくに気候による条件がない地域では、以下の3種類の中庭が多く見られる傾向があります。

 

 

種類:コの字型

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中庭を囲む形で住宅を建設します。外部から完全に見えないように覆うわけではなく、一面は開かれており、外から中庭に直接入れる特徴があります。プライベートを確保しつつ、開放感を楽しめる構造です。

 

 

種類:ロの字型

中庭を完全に囲む形で住宅が建てられています。中庭の四方がすべて囲まれているため、外部から入れないこと、見えないことが特徴のひとつです。中庭を挟んで部屋同士が向かい合う構造になり、移動する場合は家の中を迂回したり、渡り廊下を通る必要が生じます。

 

 

種類:L字型

 

L字型に建てた家に2面が接する形の中庭です。ほかのふたつの中庭よりもプライベート感はやや少なくなりますが、開放感があり、日光がたっぷり入るという特徴があります。

 

 

雪国ではどんな中庭が実現可能なのか?

雪国では何といっても冬季の排雪問題があります。中庭の形や機能によっては冬季の生活に不便を感じることがあるかもしれません。

 

建築技術の発達により、昨今は「大きな制限をかける必要性がない」という考えも増えつつあります。しかし、やはり雪国ならではの問題は考慮しないわけにはいきません。

 

適した中庭の形はお住まいの地域の降雪量や予算、ライフスタイルを考え、設計士と相談の上で決定すると良いでしょう。先に理想の間取りを伝え、そこからプロからのアドバイスを取り入れるのもおすすめです。

 

 

雪国で中庭を作る際の注意点

雪国で中庭を作る際、具体的にはどのような注意が必要なのでしょうか。代表的な3つのポイントをご紹介します。

 

 

注意点①:雪の排雪

雪国の住宅において、排雪は最重要と言っても過言ではないかもしれません。冬の間も快適に暮らしたいのであれば、重点的に対応するべきポイントになるでしょう。

 

そのためには雪国独特の降雪量に対応できる機能が必要です。庭に融雪用の配管を引いたり、屋根に雪止め金具を設置し、落雪しにくくするなど、中庭に雪が溜まり続けない工夫を取り入れましょう。

 

 

注意点②:窓の大きさ

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窓の大きさは住宅のあたたかさに関係します。雪国の住宅では高気密高断熱で室温を保つ作りが多くなっていますが、窓やバルコニーのガラスの冷えがもたらす冷気も考慮するべきです。

 

中庭に面した窓やバルコニーを大きく作ると、たっぷりと光を招き入れられる嬉しいメリットがあります。ただ、冷気を呼び込むほどの大きさでは生活の質に影響が出てしまいかねません。窓の大きさを調整する、複層ガラスを使用するなどの対策をおこないましょう。

 

 

注意点③:風雪が入り込まない間取りにする

 

中庭を作るメリットのひとつに、風通しが良くなるという点があります。とくに夏場には重宝するメリットになるでしょう。風が家中を流れ、いつも爽やかな空気が循環します。

 

いっぽうで、雨や雪が多い季節には、室内へ風雪が入り込まないように気を付けなければいけません。雪国は冬場に窓をオープンにすることがあまりない地域ですが、備えをしておいて損はないでしょう。

 

風雪が入り込みにくい間取りになるよう、設計士との相談をおすすめします。

 

 

雪国で実現できるオススメの間取り

雪国でも中庭のある住宅の建築は充分に可能です。また、雪対策を重視するからといってほかの要素を切り捨てることなく、理想の外観や間取りを求めることができます。おすすめの間取りを実際の建築例からご紹介します。

 

 

間取り①:2階にリビングを置き、風通しと採光を重視

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リビングを2階に設置し、周囲からの視線や騒音が気にならないタイプの間取りです。風通しと採光性がよく、自然のエレメントをたっぷりと取り込んだライフスタイルを実現しています。

 

リビングへと続いているベランダが中庭同様の役割を果たし、雪や雨も気になりません。あたたかい季節にはファミリーの憩いの場にもなるでしょう。

 

また生活動線にも注目し、1階に個室とランドリースペース、収納類を配置しています。必要な日常生活の動作をコンパクトな範囲でおこなえるため、生活の質に好影響が生まれやすいのも特徴のひとつです。

 

 

間取り②:「庭も家の一部」。スタイリッシュな外観に

 >>インナーガーデン付きの間取りの家の写真をもっと見る

 

庭も家の一部だと考え、中庭を全体のデザインの中に組み込んだスタイリッシュな住宅です。外部からの視線をさえぎり、安心して家族団らんの時間を過ごせる空間に仕上がっています。

 

2階にある1.5坪のスカイテラスは、三角屋根の形を活かした洒落た空間に。素晴らしい眺めを楽しむとともに、ちょっとした秘密基地にいるような気分になれそうです。このクオリティの高いデザイン性の実現には、異素材の組み合わせも貢献しています。

 

雪国ではさまざまな条件を加味した施工が必要ですが、条件に対応しつつ、この事例のようにスタイリッシュな住宅作りが可能です。

 

 

間取り③:インナーガレージを中庭のように使う

 

>>無駄のないアクセスのインナーガレージが間取りの家の写真をもっと見る

 

設計の好みや条件によっては、インナーガレージを中庭のように使う方法もおすすめです。

 

インナーガレージは、住宅の中から直接ガレージに移動できます。駐車場としてはもちろん、収納スペースやお子さんの遊び場、休日のDIYなど幅広い用途に対応できます。中庭に求める要素の多くを持っていると言えるでしょう。

 

シャッターを閉めれば雪や風が入り込まないメリットにも注目です。冬でも大雪を気にせずに時間を過ごしやすくなります。季節を問わず、ファミリーでゆったりと暮らせる空間になるでしょう。

 

 

まとめ

雪国では降雪量に対応するため、中庭の設置時には多少の制限がかかる可能性があります。しかし、中庭のある家が作れないわけではありません。間取りに工夫を取り入れれば、理想に叶う住宅を作れます。

 

雪国の住宅建築に関する知識や経験を積んだ工務店に理想を伝え、相談してみてはいかがでしょうか。雪国ならではの心配ごとや問題点を意識し、有益な改善案の提案がおこなわれるでしょう。少しでも理想に近付けられるよう、まずはどんなことでも相談してみてくださいね。.

 

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この記事の監修

アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士


2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。

 

 

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