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無垢の家は30年後どうなる?無垢の家の寿命や長持ちさせる対策を紹介

家の設備・性能2024.06.18

無垢の家は、健康に良いだけでなく、自然の風合いや温かみのある木の質感、経年変化による味わいを楽しめるなど魅力に溢れています。

 

マイホームのフローリングや柱などに無垢材を取り入れたいと検討される方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、「無垢の家の寿命はどのくらいなの?」「デメリットにはどんなことがあるの?」など知らないことも多いと思います。

 

この記事では、無垢の家の寿命や経年劣化によるデメリット、無垢の家を30年後も長持ちさせる対策についてご紹介します。

 


 

 

無垢の家の寿命とは

無垢の家の寿命は、使用される木材の種類や質、建物の設計や施工の品質、適切なメンテナンスの度合いなどによって異なりますが、一般的に30~50年、良いものなら100年持つと言われています。

 

木材は、引っ張りの力に対しては鉄の約4倍、圧縮の力に対してはコンクリートの約10倍の強さがあり、鉄やアルミよりも耐火性に優れているのです。

 

また木材は、十分に乾燥させた状態で使用することで、腐朽菌による腐朽を防げますし、木材の表面を焼き炭化させることで耐久性を向上することができます。

 

日本では昔から、木材のなかでも耐久性に優れた檜を神社仏閣に用いてきました。

 

世界最古の木造建築である法隆寺五重の塔が、1300年以上経った今も立派に維持されていることからも、その強度・耐久性がわかります。

 

当社アットホームラボでは、無垢素材を使用したモデルハウスを多数用意しております。
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経年劣化による無垢の家のデメリット

無垢の家は、調湿性や断熱性、耐久性に優れ、自然の風合いや木目、質感の美しさなど、さまざまなメリットがある一方、経年劣化によるデメリットもあります。

 

経年劣化による無垢の家のデメリットは、以下の6点です。

 

  1. 傷がつきやすい
  2. 冬に隙間ができる
  3. 反る、割れる
  4. 水に弱い
  5. 変色する
  6. こたつやホットカーペットが使えない

 

デメリットをしっかり理解したうえで無垢材を用いるか検討することが大切です。

 

以下の解説を読んで、実際に家を建てる前に知識を入れておきましょう。

 

 

デメリット①:傷がつきやすい

 

木材の品種によっても異なりますが、無垢材は表面が柔らかく、集成材や合板などに比べると傷がつきやすいと言われています。

 

例えば、イスを引きずったり、硬い物を落としたりすることで傷がつくことがありますが、表面塗装を施している合板などのように加工が取れて下地が見えてしまうことはありません。

 

また、傷がついても目立ちにくいので、その風合いや味わいを楽しめるのも無垢の家の魅力です。

 

もし、重い物を落として少し凹んでしまった場合は、水分を吸収させることで直せる場合もありますし、表面にできた軽い傷は、サンドペーパーで削ることで目立たなくできます。

 

 

デメリット②:冬に隙間ができる

 

無垢材は、常に空気中の水分を吸収・放出するため、湿度の高い春から夏は木材内に空気中の水分が多く入り、横方向に膨張します。

 

一方、乾燥する冬は、空気中の水分量が少なくなるため木材内の水分も少なくなり、木が収縮することで隙間ができるのです。

 

隙間にホコリやゴミがたまりやすい、見た目が良くないなどのデメリットはありますが、無垢材は調湿性能に優れているので、結露やカビ、ダニの繁殖を予防できます。

 

また、無垢の家は断熱性にも優れているので、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことが可能です。

 

 

デメリット③:反る、割れる

 

無垢材は調湿作用に優れているため、反ったり割れたりすることがあります。

 

無垢材の反りや割れの原因は木材の乾燥不足なので、施工前に無垢材の含水率を調べることで、反りや割れを最小限に防げるでしょう。

 

施工時の含水率が18~20%程のしっかりと乾燥させた無垢材を使用することで、反りや割れを防ぐことが可能です。

 

よって、無垢材を使って家づくりをする際には、乾燥状態をしっかりと管理できる会社に依頼するようにしましょう。

 

また、木の種類によっても反りやすさが異なり、一般的に杉や檜、松などの針葉樹は反りやすく、オークやチーク、ブラックウォールナットなどの広葉樹は反りにくいと言われています。

 

 

デメリット④:水に弱い

無垢材は、表面に加工していない天然の木材なので、水分を吸収すると膨張します。

 

長時間、水分に浸った状態が続くと、木材が膨張し、歪みや反り、シミや変色の原因になるので、水をこぼした場合はすぐに拭き取るようにしましょう。

 

洗面所やキッチンなどの水まわりに無垢材を用いる際は、耐水性の高い樹種を選び、水をはじくウレタン塗装を施しておくと安心です。

 

 

デメリット⑤:変色する

 

無垢材は、経年変化や汚染などにより変色することがあります。しかし、経年変化による変色は劣化ではなく、無垢材ならではの味と言えるでしょう。

 

そして、木材の種類によっても経年劣化による変色は異なり、色味が濃くなるものもあれば明るくなるものもあるので、経年変化後の色味も考慮して選ぶのをおすすめします。

 

一方、汚染による変色は注意が必要で、濡れた鉄製品やトイレ用洗剤などの酸性の液体、セスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性の物は変色の原因となるので気をつけましょう。

 

 

デメリット⑥:こたつやホットカーペットが使えない

 

無垢材は、温度や湿度の変化に敏感なので、こたつやホットカーペットの熱が木材に直接伝わると木材が乾燥し、隙間があいたりひび割れをおこしたりする可能性があります。

 

また、熱によって木材の表面に変色や傷が生じることもあるので、基本的には使用しない方がよいでしょう。

 

もし、こたつやホットカーペットを使用するのであれば、厚めの断熱シートを敷いたり、裏が熱くならないホットカーペットを使用したりするなどの工夫が必要です。

 

【関連記事】自然素材の家とは?メリット・デメリットや施工事例をご紹介

 

 

無垢の家を30年後も長持ちさせる対策

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経年劣化によるデメリットはありますが、きちんとメンテナンスで対策していれば、無垢の家は30年経っても変わらない美しさを保ち、寿命を長持ちさせられます。

 

無垢の家を30年後も長持ちさせる対策は、以下の5つです。

 

  1. ワックスがけを行う
  2. 加湿器を使う
  3. 掃除はこまめに行う
  4. 食べこぼしや水滴はすぐに掃除
  5. 場所によっては無垢材以外を選択する

 

順番に見ていきましょう。

 

 

対策①:ワックスがけを行う

 

無垢材の基本の手入れは乾拭きだけで大丈夫ですが、半年~1年に1度を目安に、よく歩く部分や拭き掃除する部分を中心に再塗装を行いましょう。

 

塗装前には、必ずホコリや塵、汚れや気になるシミをしっかり取り除きます。

 

また、再塗装する際は、施工会社などに使用している木材に適した塗料を確認するようにしましょう。

 

 

対策②:加湿器を使う

 

無垢材は、天然の木をそのまま切りだし使用しているため、湿度が高ければ膨張し、空気が乾燥すれば収縮します。

 

収縮によりできた隙間には、ゴミやホコリなどがたまりやすくなりますし、乾燥がひどい場合は木材が割れてしまうこともあるので、無垢の家にとって乾燥は大敵と言っても過言ではありません。

 

無垢の家の乾燥対策として有効なのが加湿器の使用です。加湿器を用い、家の中の湿度を調整することで、隙間や割れを防げます。

 

 

対策③:掃除はこまめに行う

 

無垢材は、こまめに掃除を行うことで美しさを保てます。

 

無垢材の掃除の基本は、柔らかい布やほうき、掃除機を使って、床のホコリやゴミを取り除くことです。その際、家具や電化製品、ファブリック製品のホコリが無垢の床に落ちないよう、取り除くようにしましょう。

 

そして、1~3カ月に1度、固く絞った雑巾で水拭きし、表面の汚れを落とします。仕上げに乾いた雑巾で乾拭きし、窓を開けてしっかり乾かしましょう。

 

どうしても水拭きでは落とせない汚れがある場合は、無垢材専用のクリーナーや薄めた中性洗剤を使うのもおすすめです。

 

色ムラや黒ずみの原因になるので、強い酸性の洗剤や化学薬品を使った洗剤は避けましょう。

 

 

対策④:食べこぼしや水滴はすぐに掃除

 

無垢材に食べ物や水をこぼした場合は、すぐに乾いた雑巾や固く絞った雑巾ですぐに拭き取ることが大切です。無垢材は吸水性が高いため、濡れたままにしておくと歪みや反り、シミや変色の原因となります。

 

小さなお子さんがいるご家庭など、食べ物や飲み物を頻繁にこぼす可能性がある場合は、食事する場所を決め、マットを敷くなどすると汚れを最小限に防げるでしょう。

 

 

対策⑤:場所によっては無垢材以外を選択する

 

キッチンやトイレ、洗面脱衣所などの水回りに、無垢材を使用するか悩む方も少なくありません。

 

無垢材は決して水に強いとは言えませんが、「こぼしたら拭く・乾かす」の基本を守れば、水回りにも使用できます。

 

ただし、油は木材に浸透するので、油を使う場合は床に新聞紙やマットを敷くなどの対策が必要です。

 

もし、水回りに無垢材を使用することに不安を感じる方は、無垢材以外の木材などを使用するのも選択肢のひとつでしょう。考え方やライフスタイルに合わせて選ぶことがもっとも大切です。

 

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まとめ:無垢の家のデメリットと長持ちさせる対策について

無垢フローリングの家

無垢の家は30年後どうなるのか、無垢の家の寿命や経年劣化よるデメリット、長持ちさせる対策としてどのようなものが考えられるかを解説しました。

 

無垢の家は、湿性能や断熱性、耐久性に優れ、健康にもよいとされています。

 

しかし、デメリットや長持ちさせる対策を知らずに無垢の家を建てると後悔するかもしれません。

 

この記事を参考に、無垢の家のデメリットやその対策をしっかりと理解したうえで、後悔のない家づくりを実現しましょう。

 

アットホームラボでは、実際に無垢床や漆喰の塗り壁を使用したモデルハウスを見学できます。

 

無垢材のフローリングや漆喰壁を使用した自然素材の家に興味があるという方はぜひ来場予約からご予約し、ご来場ください。

 

 

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この記事の監修

アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士


2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。

 

 

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