漆喰壁の汚れを落とす方法6つ | 頑固な汚れも綺麗になります
漆喰は古くから建物の外壁や内壁に使われてきました。
天然素材である漆喰は、見た目の美しさだけでなく、調湿性や耐火性も高く機能面にも優れています。住宅の内壁に漆喰を選ぶ方も多く、人気の高い壁材のひとつです。
一方で、汚れがついてしまった際の落とし方が大変なのではないかと思う方もいるでしょう。
一見デリケートに見える漆喰壁ですが、実はメンテナンスも簡単。自分で簡単に汚れを落とすこともできるのです。
この記事では、漆喰壁の汚れを落とす方法をご紹介します。
漆喰壁の汚れの落とし方6つ
生活を営む上で、ホコリがたまったり、うっかりシミをつけてしまったりするなど、壁の汚れは避けては通れません。
漆喰壁の場合、こうした日常生活で生じる汚れにはどのように対処したら良いのでしょうか。
よくある汚れのパターンごとに、漆喰壁の汚れの落とし方を6つご紹介します。
落とし方①:ホコリは掃除機で対処する
漆喰は静電気がたまりにくく、ホコリが付きにくい性質がありますが、暮らしの中でホコリが溜まることもあるでしょう。
普段のお手入れは、壁にたまったホコリを払う程度でOKです。はたきなどで払うほか、ホコリが付着したら掃除機で吸い取ります。天井や壁の隅は特にホコリがたまりやすいのでよくチェックしましょう。
隅などの掃除機が入りにくい場所は柄の長いホウキやはたきなどでホコリを払います。
掃除機を使用する場合は、吸引力は弱めでも十分ホコリを除去可能です。掃除機で壁を傷つけないように注意してください。
落とし方②:手あかは消しゴムやメラミンスポンジで落とす
うっかり壁を鉛筆で汚してしまったり、スイッチ回りに手あかが残ってしまったりするのは、どの家庭においてもよくあるケースでしょう。
鉛筆汚れや手あか、擦り汚れといった軽めの汚れには、消しゴムやメラミンスポンジが有効です。まずは軽く消しゴムで擦って汚れを落としてみてください。
それでも落ちない場合は、メラミンスポンジに水を含ませて、汚れを削るように擦り落しましょう。
消しゴムやメラミンスポンジを使用した場合、擦った部分だけ色が変わることがあります。
消しゴムやメラミンスポンジを使う場合は、まずは目立たない場所で試してから汚れ落としに使うようにしましょう。
落とし方③:シミや油性マジックはサンドペーパーで落とす
油汚れなどのシミや表面だけでなく奥までしみ込んだ油性マジックによる汚れの場合は、サンドペーパーで削り落とします。
サンドペーパーを使えば、漆喰の風合いを損なわずに汚れを落とすことが可能です。優しく丁寧に、力の入れ具合に気を付けて汚れを落としましょう。
あまり力を入れてしまうと、かえって漆喰壁を傷つけてしまいます。
サンドペーパーは目の粗いもので削ってしまうと壁に傷がついてしまうので、目の細かいものを選ぶのがポイント。150~300番のサンドペーパーがおすすめです。
落とし方④:しつこい汚れは重曹や漂白剤で落とす
消しゴムやサンドペーパーで落とせないしつこい汚れには、重曹や漂白剤を使って落とします。
重曹は粉末状のものに水を加え、ペースト状にして使用しましょう。漂白剤は5倍程度に薄めます。使用する際には商品の注意事項や使用方法を必ず守りましょう。
汚れ落としの方法としては、まずはペースト状にした重曹を汚れ部分に塗布し、しばらく放置します。
その後重曹を取り除いたら漂白剤を吹き付けて再度放置。時間を置いたら水を吹きかけて漂白剤を薄めて完了です。
漂白剤を使うときの注意点としては、床などに薬剤が付着しないように気を付けること。漂白剤が床に落ちるとその部分がシミになったり色落ちしたりするリスクがあります。
作業の際にはブルーシートなどで床を養生するようにしましょう。
また、漆喰はアルカリ性であるため、使用する薬剤も酸性のものは避け、アルカリ性のものを選ぶのがポイントです。
落とし方⑤:表面上の汚れはカッターナイフで落とす
表面上の汚れで、消しゴムやメラミンスポンジで落とせなかった場合はカッターナイフで削り落とすことができます。漆喰壁は一般的な壁紙よりも層が厚いため、表面を削り落とすことが可能です。なお、カッターナイフの刃を強く立ててしまうと壁自体に傷が付いてしまいます。また、いくら層が厚いとはいえ深く削ってしまうと壁の下地が出てしまうので注意が必要です。汚れた箇所の表面を撫でるように、丁寧に削っていきましょう。カッターナイフは刃物ですので、使う場合は怪我にも気を付けなければなりません。作業用のゴム手袋を着用するなど、安全な使用を心がけてください。
落とし方⑥:落とせない汚れは塗り直す
消しゴムや漂白剤など、汚れ落としには様々な落とし方がありますが、これらを試しても落とせなかったり、範囲が広すぎたりする場合は、漆喰壁を塗り直すのもひとつの手です。塗り直しをすれば、汚れ部分を完全に隠すことができます。
なお、塗り直す際は色合いに注意が必要です。壁は時間経過とともに色合いが変わっていきますので、初めにに塗ったときと同じ色のままとは限りません。
汚れの上に塗る色は、現在の壁色に合わせた色を選びましょう。
また、色が合っていたとしても、汚れた箇所のみを塗り直すとその箇所だけ違和感が生じることもあります。場合によっては壁全面を塗り直すことで、綺麗に仕上がるでしょう。
自分で塗り直すことが難しい場合は、プロに依頼することをおすすめします。
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漆喰壁の汚れを落とすポイント
漆喰壁の汚れを落とす方法はありますが、場合によってはかえってその箇所が目立ってしまうこともあります。
効率的かつ綺麗に汚れを落とすために、漆喰壁の汚れを落とすポイントをチェックしていきましょう。
ポイント①:早めに掃除する
漆喰壁にシミや汚れができてしまった場合は、できるだけ早く掃除をするのがポイントです。
汚れを長い間放置すると、壁の奥までしみ込んで汚れ落としがしにくくなってしまいます。汚れに気付いたらすぐに掃除しましょう。素早く対処すれば、綺麗に元通りになる確率も上がります。
ポイント②:適切な方法を使い分ける
漆喰壁に付いた汚れは、汚れの種類やしみ込み方によって適切な対処方法が異なります。
ちょっとした汚れなら消しゴム、油性マジックならサンドペーパー、表面汚れならカッターナイフなど、状況に合わせて適切な方法を使い分けましょう。
消しゴムですぐ落ちる汚れなのにいきなり漂白剤を使ってしまっては、かえって壁を変色させてしまいかねません。まずは軽度な汚れ落としの方法から順に試していくと良いでしょう。
ポイント③:削りすぎない
漆喰壁の汚れ落としは、強く削り過ぎないことが基本です。あまり力を入れて削ってしまうと壁自体を傷つけてしまい、汚れ以外にも目立つ痕が残ってしまうかもしれません。
サンドペーパーやカッターナイフを用いるときはもちろん、消しゴムやメラミンスポンジで擦る場合も同様です。力加減に気を配りながら、丁寧に作業をしていきましょう。
まとめ:適切な方法を使い分ければ漆喰壁の汚れも綺麗に落とせる
綺麗な漆喰の壁は、適切なメンテナンスを行うことで長く美しく保つことができます。
生活の中で汚れができてしまった場合でも大丈夫。漆喰壁の汚れは自分で簡単に落とすことができます。
ポイントとしては、汚れの種類に合わせた適切な方法で処理すること。ホコリなら掃除機で吸う、軽度な汚れなら消しゴムやメラミンスポンジで擦る、油性マジックやシミならサンドペーパーで削る、しつこい汚れなら重曹や漂白剤で落とす、表面上の汚れはカッターナイフで削るなど、それぞれに合った方法を選びましょう。
それでも落ちない汚れの場合は、漆喰壁自体を塗り直すのも方法のひとつです。
自分で処理できない場合は、綺麗に仕上げたい場合は専門業者に依頼することをおすすめします。
アットホームラボは、漆喰壁などの自然素材を使った家づくりにこだわっています。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
新築だけでなくリフォームも承っておりますので、気になる方は是非無料相談会にご参加ください!
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