中古戸建てを購入してリフォームするメリット・デメリット・ポイントを解説
家を建てるトータルコストを抑えるために、中古戸建てを購入してリフォームしようと考える方もいるのではないでしょうか。
中古戸建てを購入してリフォームをすると、ライフスタイルにあった間取りにできるほか、支援制度を活用してかかる費用を抑えられます。
しかし、ポイントを押さえて物件を選ばなければ、新築住宅と同等の費用がかかってしまう場合もあるため注意が必要です。
この記事では、中古戸建てを購入してリフォームするメリットやデメリットを解説します。
物件選びのポイントやリフォームする際の注意点も紹介するので、こだわりのマイホームを実現したい方は参考にしてください。
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中古戸建てを購入してリフォームするメリット・デメリット
まずは、中古戸建てを購入してリフォームするメリットとデメリットを解説します。
購入後に後悔しないよう、それぞれ見ていきましょう。
メリット
中古戸建てを購入してリフォームするメリットは、以下のとおりです。
- 物件選びの選択肢が増える
- 自由度の高いリノベーションを行える
- リフォーム支援制度が活用できる
すでに建っている住宅から物件を選べるため、エリアや立地条件、間取りの選択肢が増えます。
さらに、リノベーションで間取りを自由にカスタマイズ可能となり、注文住宅のようなこだわりの家づくりができるのも魅力の1つです。
また、住宅をリフォームする場合、国や自治体が提供するリフォーム支援制度を活用できます。
耐震や断熱、防犯補助など改修工事に係る経費について補助金が交付されるケースもあるため、活用することで費用の負担を軽減できます。
デメリット
中古戸建てを購入してリフォームするデメリットは、以下のとおりです。
- 性能に不安が生じる
- 理想の間取りを実現できない可能性がある
- 定期的なメンテナンスが必要になる
新築戸建てに比べて中古戸建ては耐震や断熱性が低いため、不具合などがないか不安を抱いてしまうのがネックな点といえるでしょう。
また、カスタマイズしやすいといっても、購入した中古戸建てによっては間取りが制限される可能性も考えられます。
そのため、理想の家づくりが実現しないケースもあるため、間取りは慎重に選ぶことが重要です。
リフォームを見据えて中古戸建て物件を選ぶポイント
リフォームを見据えて中古戸建て物件を選ぶポイントは、以下の5つです。
- 間取り変更がしやすい物件か
- 建て替えが可能な物件か
- 新耐震基準で建てられている物件か
- 地盤調査や改良がされている物件か
- 建物状況調査をしてもらえる物件か
それぞれ解説するので、物件を選ぶときの参考にしてください。
ポイント①:間取り変更がしやすい物件か
中古戸建てをリフォームする際、間取り変更のしやすさは重要なポイントです。
木造戸建ての工法には、主に以下の3種類が存在します。
- 木造軸組工法
- プレハブ工法
- ツーバイフォー工法
リフォームに最適なのは、木造軸組工法です。
木造軸組工法は柱で建物を支える構造のため、壁を取り壊して広い空間を作るなど、柔軟に間取りを変更できます。
一方、ツーバイフォー工法とプレハブ工法は構造上取り壊しが難しい場所もあり、間取りの変更に制約が生じる場合があります。
ポイント②:建て替えが可能な物件か
建て替えが可能な中古戸建て物件を選びましょう。
再建築不可物件を選ぶと、リフォームや増改築が制限されてしまうためです。
再建築不可物件とは、家を解体して更地にすると新たな住宅を建てられない土地を指します。
例えば、延床面積の変更を伴う増改築を実施する場合に必要な申請が通らない可能性があり、増改築が不可能となるケースも少なくありません。
また、リフォームができても立地によっては資材搬入が困難な場合があり、人件費などのコストがかさむことで費用が割高になるケースも考えられます。
ポイント③:新耐震基準で建てられている物件か
物件選びでは、建物が新耐震基準で建てられているかの確認が欠かせません。
新耐震基準とは、1981年6月1日以降に施行された新しい耐震基準のことです。
震度6強から7程度の大規模な地震に耐えられる設計が、新耐震基準では求められています。
さらに、2000年6月以降には耐震性をより高める改正が行われ、特に木造住宅の構造が強化されました。
新耐震基準に基づく建物は耐震性能が高く、大規模な補強工事が不要となるため、リフォームにかかる費用を抑えやすいといえます。
引用元:国土交通省|Ⅰ 住宅・建築物の耐震化に関する現状と課題
ポイント④:地盤調査や改良がされている物件か
物件を選ぶ際は、地盤調査が行われているかどうかを確認しましょう。
地盤の強度が不足していると、建物が沈下したり傾いたりするリスクがあるためです。
また、地震時には液状化現象を引き起こす可能性も考えられます。
地盤が弱いとされるエリアは、海や川、沼が近い地域、または過去に水場だった土地です。
購入前に地盤調査報告書や地盤データを確認し、地盤状況を把握しましょう。
ポイント⑤:建物状況調査をしてもらえる物件か
中古戸建てを購入する際は、建物状況調査(インスペクション)の実施可能な物件を選ぶことが重要です。
建物状況調査では、専門家が建物の基礎や土台など構造耐力上で主要な部分や雨水の侵入を防止する部分などを検査します。
不具合がないことを事前に確認したうえで中古戸建てを購入できる点が、建物状況調査を実施するメリットです。
引き渡し後に後悔しないためにも、建物状況調査をしてもらえるか住宅会社に確認しましょう。
中古戸建を買ってリフォームする際の注意点
中古戸建てを購入する際の注意点は、以下の3つです。
- 利用できるローンが限定される
- 入居までに時間がかかる
- リフォーム費用がかさむケースがある
それぞれ見ていきましょう。
注意点①:利用できるローンが限定される
中古戸建てを購入する際、利用できるローンが制限される場合がある点に注意しましょう。
資産価値は、築年数の経過とともに下がっていきます。
築年数や建物の評価額が融資額に影響を与えるため、新築住宅に比べて中古物件では、金融機関の審査が厳しくなる傾向です。
したがって、中古戸建てを購入した場合、希望額の融資を受けられない場合や条件が厳しくなる可能性があります。
注意点②:入居までに時間がかかる
中古戸建てを購入後、リフォームする際は入居までに時間を要する場合があります。
購入した中古戸建ては、所有権の移転が完了するまでは自由にリフォームができないためです。
住み替えを目的に物件を購入する際は、売却と購入のタイミングがずれる場合も想定されます。
売却が先に行われる際は、リフォーム工事が終わるまで仮住まいを準備しなければなりません。
これらのポイントを考慮し、入居までのスケジュールを慎重に立てる必要があります。
注意点③:リフォーム費用がかさむケースがある
中古戸建てをリフォームすると費用がかさむ可能性も考慮しておく必要があります。
築年数が経過している中古戸建ては断熱性能が不十分だったり、設備の老朽化が進んでいたりする場合があるためです。
補修が必要な箇所が多ければ、リフォームにかかる費用も増えてしまいます。
また、理想の住まいを実現するためにこだわりを詰め込みすぎると、結果的に費用が新築と同等またはそれ以上になる可能性もあります。
リフォームの計画段階で必要な工事内容を把握し、こだわりに優先順位をつけておきましょう。
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【関連記事】定額制リノベーションとは?メリット・デメリットや自由設計型との違いも
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なお、自然素材を取り入れる際に後悔しがちなポイントを知りたい方は、以下の記事をあわせてチェックしましょう。
【関連記事】自然素材の家で後悔しがちなポイントとは?後悔しないための対策法も紹介
まとめ:中古戸建てをリフォームする際は物件選びが重要
中古戸建てを購入してリフォームすると、間取りを自由に変更できたりリフォーム支援制度により費用を抑えられたりといったメリットがあります。
ただし、物件選びに後悔しないよう耐震性能や地盤の強度、建て替えの可否を確認しておくのがポイントです。
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この記事の監修 アットホームラボ代表 青木真大(あおきまさひろ)
二級建築士、二級建築施工管理技士
2006年建築デザイン学部を卒業後、東京と新潟の建築事務所にてデザイン実務を経て、株式会社アオキ住建へ入社。 建築業界で15年間の設計、現場監督経験を経て、住宅事業部の責任者として1,500件以上の新築及び大規模リノベーションに関わる。
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